2025年6月04日

胃の痛みは、誰もが一度は経験する身近な症状です。「食べすぎかな?」「ストレスかも?」と軽く考えがちですが、実は重大な病気のサインである場合もあります。「胃が痛い」と感じたとき、まず受診すべき診療科は消化器内科です。胃や腸、食道、肝臓、膵 臓などの消化器疾患を専門的に診る診療科であり、胃痛の原因を的確に見極め、必要な検査・治療 を受けることができます。
ここでは、 「胃が痛いときは何科に行くべきか」という疑問に対し、適切な診療科の選び方や、 胃痛の原因、受診の目安についてわかりやすく解説します。胃の不調でお困りの方や、受診を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
胃の痛みとは?どんな症状?
「胃の痛み」とひとことで言っても、その感じ方や場所、痛みの強さや頻度は人によってさまざま です。以下のような症状がよくみられます。
- みぞおちのあたりがキリキリ、ズキズキと痛む
- 食後に膨満感や不快感がある
- 空腹時に痛みが強くなる
- 胸やけや吐き気を伴う
- 夜間や早朝に痛みで目が覚める
これらの症状は一時的なものであることもありますが、頻繁に繰り返したり、生活に支障をきたし たりする場合は早めの受診が必要です。
胃が痛いときに考えられる主な病気
胃痛の原因はさまざまですが、代表的な疾患には以下のようなものがあります。
急性胃炎・慢性胃炎
ストレスや暴飲暴食、細菌感染(ピロリ菌)などが原因で胃の粘膜が炎症を起こす状態です。胃痛に加え、吐き気や胃もたれ、食欲不振などの症状を伴うことがあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃酸によって胃や腸の粘膜がただれてしまう病気です。空腹時に痛みが出やすく、進行すると出血 や穿孔を起こすこともあります。
機能性ディスペプシア (FD)
胃カメラなどで明らかな異常がないのに胃の不快感や痛みが続く状態です。ストレスや自律神経の乱れが関係して いるとされています。
胃がん
初期症状がほとんどなく、進行すると胃痛や体重減少、吐き気、血便などが現れることがありま す。定期的な内視鏡検査が早期発見の鍵です。
受診を迷ったときのチェックポイント
以下のような症状がある場合は、迷わず消化器内科を受診しましょう。
- 胃の痛みが1週間以上続く
- 食事のたびに痛みや不快感がある
- 体重が減ってきた
- 吐き気や嘔吐、食欲不振がある
- 黒い便や血便が出た
- 胃薬を飲んでも改善しない
これらの症状は、消化器の病気が隠れているサインかもしれません。放置せず、早めの診断を受けることが大切です。
自宅でできる胃痛対策と予防
受診までの間や、再発防止のために日常生活でできる対策もご紹介します。
食生活の見直し
- 脂っこいもの、刺激物、冷たい飲み物は控える
- よく噛んでゆっくり食べる
- 飲酒・喫煙を控える
ストレス管理
- 規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠を取る
- ストレス発散方法(運動・趣味・深呼吸)を持つ
胃薬を使用する場合の注意
市販薬で一時的に症状が緩和されることがありますが、原因がはっきりしないまま長期間使用するのは避けましょう。必ず医師の指導のもとで治療することが大切です。
当クリニックの胃内視鏡検査の特徴
当クリニックは、胃痛の診断に欠かせない「胃内視鏡検査(胃カメラ)」を専門的に行っております。早期の胃がん発見や胃炎・胃潰瘍の正確な診断により、適切な治療を提供します。
診療内容
- 問診、触診による初期診断
いつから痛むのか、食事との関連、痛みの性質などを詳しくお聞きします。 - 内視鏡検査(胃カメラ)
- 必要に応じた画像検査(超音波・CTなど)
他の臓器が異常ないか確認します。
胃内視鏡検査のメリット
- 直接胃の粘膜を観察できるため、微細な病変も発見可能
- ピロリ菌感染の有無を確認し、除菌治療が受けられる
- 病変部の組織を採取して詳細な病理検査が可能
また、当院では患者さまの負担を軽減するため、苦痛の少ない検査方法を導入し、リラックスして検査を受けられる環境を整えています。
まとめ:胃の痛みは軽視せず、早めの消化器内科受診を
胃が痛いとき、原因は食生活の乱れやストレスなど軽度なものから、胃潰瘍や胃がんといった深刻 な病気までさまざまです。まずは消化器内科で専門的な診断を受けることで、正しい治療と再発防止につながります。
当院では、胃カメラ(内視鏡検査)をはじめとした専門的な検査体制と、丁寧な診療を行っていま す。胃の痛みで不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。