2025年9月22日
こんにちは。
里村消化器内科・胃と大腸内視鏡クリニックの院長、稲田です。
高血圧は“沈黙の病”です
血圧が高い状態が続いていても、自覚症状がないことが多いのが高血圧の特徴です。
ところが放置していると、脳梗塞や心筋梗塞、心不全といった重い病気を引き起こすことがあります。
検診の“受けっぱなし”が招くリスク
2025年に米国で行われた31万人以上を対象とした研究(Luら)では、高血圧と判断される血圧値が2回以上記録されていたにもかかわらず、診断が1年以上遅れた人が約15%いたことが分かりました。
さらに、診断が遅れた人たちは薬の開始が遅れ、心筋梗塞や脳卒中、心不全のリスクが30%以上も高くなっていました。
健康診断後に「早期受診」することが命を救う
高血圧をはじめとする生活習慣病は、症状がないまま静かに進行します。
血圧が高いと言われても「たまたまだろう」と思わず、医療機関での再評価が大切です。
健診→再診→治療 or 生活改善:このステップが大切
この研究から学ぶべき大切な3ステップ
① 健診での血圧異常は見逃さずにチェック
② 健診結果を受けたら、速やかに受診(1ヶ月以内が理想)
③ 治療開始または生活改善を医師と一緒に選ぶ
当院ではこうサポートしています
・血圧手帳や健診結果の持参歓迎
・再検査・モニタリング体制あり
・生活習慣改善のサポート指導も実施
検診を受けたあとの「次の行動」が未来を変える
健康診断は「病気を見つける」第一歩です。
でも、そのあと行動しないと意味がありません。
診断の遅れが治療の遅れにつながり、心疾患や脳卒中のリスクが確実に上がります。
ぜひ、健診結果に「要受診」「要観察」があった方は、早めに受診を!
里村消化器内科・胃と大腸内視鏡クリニック
院長 稲田 宥治