胃ポリープの種類
胃ポリープとは、胃の粘膜にできる隆起した病変のことです。多くの場合、自覚症状がないため、健康診断や人間ドックなどで偶然発見されることが多いです。
胃ポリープは、その形状や性質から、大きく分けて「胃底腺ポリープ」「過形成性ポリープ」「腺腫性ポリープ」の3種類に分類されます。
胃底腺ポリープ
胃の底部、体部、前庭部にできるポリープで、最も多く見られるタイプです。大きさは数mm程度で、通常は良性であり、経過観察となるケースがほとんどです。ピロリ菌がいない方にできるといわれています。
過形成性ポリープ
胃の炎症などが原因でできるポリープです。大きさは様々で、良性のものがほとんどですが、稀にがん化する可能性があります。
腺腫性ポリープ
胃がんの前段階である「異形成」を伴うポリープです。大きさが1cmを超えると癌が混在する可能性が高いため、内視鏡による切除が必要となる場合があります。
胃ポリープは、種類や大きさによって治療方針が異なります。
胃ポリープの症状
胃ポリープは、自覚症状がないことがほとんどです。そのため、健康診断や人間ドックで偶然発見されるケースが大半を占めます。しかし、ポリープが大きくなったり、潰瘍を形成したりすると、以下のような症状が現れることがあります。
- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲不振
- 腹痛
- 胃もたれ
- 胸やけ
- 貧血
- 下血
これらの症状は、胃ポリープ以外にも、胃炎や胃潰瘍など、様々な消化器疾患で共通して見られるものです。そのため、これらの症状があるからといって、必ずしも胃ポリープがあるとは限りません。もし、上記のような症状が続く場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。早期発見・早期治療が、胃がんのリスクを減らすためには重要です。
胃ポリープの原因
胃ポリープの原因は、その種類によって異なります。
胃底腺ポリープ
- プロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬)の長期服用も、発生に関与していると考えられています。
過形成性ポリープ
- ピロリ菌感染による慢性的な胃炎
- 胆汁の逆流
- 食生活の乱れ
- 喫煙
腺腫性ポリープ
- 加齢
- 遺伝的要因
- ピロリ菌感染
- 高塩分食
- 喫煙
これらの要因が複合的に作用して、胃ポリープが発生すると考えられています。特に、ピロリ菌感染は、胃の様々な疾患のリスクを高めることが知られています。
ピロリ菌の検査や除菌治療を受けることは、胃ポリープだけでなく、胃がんの予防にもつながりますので、積極的に検討することをおすすめします。
胃ポリープの検査方法
胃ポリープの検査は、主に胃カメラ(胃内視鏡検査)によって行われます。
胃カメラ(胃内視鏡検査)
口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の内部を観察する検査です。胃ポリープの有無だけでなく、大きさ、形、色、表面の状態などを詳しく確認することができます。検査を受けることに不安がある方は、お気軽に医師にご相談ください。
その他の検査(バリウム検査)
バリウムを飲んでレントゲン撮影を行う検査です。胃の全体像を把握することができますが、ポリープの細かい診断や生検はできません。
日帰り胃ポリープ切除
1cm以下の小さな胃ポリープは、過形成性ポリープや腺腫性ポリープであっても、基本的には治療の必要はなく、経過観察で問題ありません。ただし、腺腫性ポリープの場合は、定期的な検査をおすすめします。
2cm以上の大きな過形成性ポリープや、一部の腺腫性ポリープは、がん化するリスクが高いため、内視鏡を用いた治療(ポリペクトミーまたはEMR)で切除することが一般的です。また、短期間で急激に大きくなるポリープも、治療の対象となります。
生検の結果、がん細胞が発見された場合は、患者様とご相談の上、連携病院をご紹介させていただきます。