胃潰瘍・十二指腸潰瘍について
胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、どちらも胃や腸にできる潰瘍です。
潰瘍とは、強い酸性の胃液や、食べ物、細菌などによって胃や腸の粘膜が傷つき、炎症を起こした状態を指します。胃潰瘍は胃の内部にできた潰瘍で、十二指腸潰瘍は胃の出口から続く十二指腸にできた潰瘍です。
これらの潰瘍は、初期段階では自覚症状がない場合もありますが、進行するとみぞおちの痛みや吐き気、胸やけなどの症状が現れます。さらに悪化すると、吐血や下血、貧血などの深刻な症状を引き起こす可能性もあります。
胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、かつてはストレスや食生活の乱れが主な原因と考えられていましたが、近年ではピロリ菌感染が大きな原因であることが分かっています。また、痛み止めなどの薬の服用や喫煙も、潰瘍のリスクを高める要因となります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状
胃潰瘍と十二指腸潰瘍の症状は、以下のようなものがあります。
- みぞおちの痛み
- 吐き気
- 嘔吐
- 胸やけ
- 食欲不振
- 体重減少
- げっぷ
- 貧血
これらの症状は、空腹時や食後に強く現れることがあります。また、夜間や早朝に痛みで目が覚めることもあります。胃潰瘍と十二指腸潰瘍では、痛みの現れ方が異なる場合があります。
胃潰瘍
食後に痛みが強くなる傾向があります。
十二指腸潰瘍
空腹時に痛みが強くなり、食事をすると痛みが和らぐ傾向があります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因として、以前はストレスや食生活の乱れが大きく関わっていると考えられていました。しかし、近年では、ピロリ菌感染が最も大きな原因であることがわかってきています。
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する細菌です。この菌に感染すると、胃の粘膜が炎症を起こし、潰瘍ができやすくなります。ピロリ菌感染以外にも、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因となるものには、以下のようなものがあります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用
痛み止めや解熱剤として広く使われている薬ですが、胃粘膜を傷つけ、潰瘍のリスクを高めることがあります。
喫煙
喫煙は胃粘膜の血流を悪くし、潰瘍の治りを遅らせるだけでなく、発症のリスクを高めます。
ストレス
ストレスは胃酸の分泌を増加させ、潰瘍を悪化させる要因となります。
アルコール
過度のアルコール摂取は、胃粘膜を刺激し、炎症を引き起こす可能性があります。
遺伝
胃潰瘍・十二指腸潰瘍になりやすい体質が遺伝的にある場合があります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の検査方法
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の検査方法は、主に以下のものがあります。
胃カメラ(胃内視鏡検査)
細い管状のスコープを、口または鼻から挿入し、食道、胃、十二指腸の内部を観察します。潰瘍の有無や大きさ、場所、深さなどを直接確認できるため、最も確実な診断方法です。また、必要に応じて組織を採取し、病理検査を行うこともあります。
ピロリ菌検査
ピロリ菌感染の有無を調べる検査です。胃カメラ検査の際に組織を採取して行う方法、血液検査、尿素呼気試験などがあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍におすすめの食事メニュー
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療中は、胃腸に負担をかけない食事を心がけることが大切です。消化がよく、胃酸の分泌を刺激しない食材を選び、調理方法にも工夫しましょう。
おすすめの食事メニューと、避けるべき食品についてご紹介します。
おすすめの食事
- 主食
おかゆ、うどん、そうめん、白米、パンなど - 主菜
鶏むね肉、白身魚、豆腐、卵など - 副菜
ほうれん草、キャベツ、にんじん、かぼちゃなど - その他
ヨーグルト、バナナ、りんごなど
これらの食材を、蒸す、煮る、焼くなどの方法で調理することがおすすめです。また、一度にたくさん食べるのではなく、少量を複数回に分けて食べるようにしましょう。
具体的な食事メニュー例
- 朝
おかゆ、豆腐とわかめの味噌汁、バナナ - 昼
うどん、鶏むね肉の煮物、ほうれん草のおひたし - 夜
白米、白身魚の塩焼き、野菜の煮物
避けるべき食品
- 刺激物
香辛料、唐辛子、カレー粉、わさび、コーヒーなど - 酸味の強いもの
柑橘類、梅干し、酢の物など - 脂っこいもの
揚げ物、脂身の多い肉、バター、生クリームなど - 消化の悪いもの
繊維の多い野菜、きのこ、海藻、豆類など - アルコール
ビール、日本酒、ワインなど - 炭酸飲料
コーラ、サイダーなど
これらの食品は、胃酸の分泌を促進したり、胃粘膜を刺激したりするため、症状を悪化させる可能性があります。